大阪府で薬剤師が転職するには？年収事情や転職のコツを解説

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「大阪で転職したいな…」「できれば年収が高いところに入れないかな」

大阪府の薬剤師の平均年収は全国平均より低いです。しかし、その中でもできるだけ年収の高いところに転職したいですよね。

この記事では、大阪で転職を考えている薬剤師の方に、大阪の薬剤師の年収事情をお伝えし、条件のよい職場へ転職するためのコツも紹介します。

大阪府の求人数ランキング
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大阪府の薬剤師の年収は全国平均年収よりも低め

薬剤師の年収は都道府県によって大きく異なり、最大で年収に約200万円もの差が出ます。自分が働く地域の年収がどれくらいなのかをあらかじめ確認しておくと、求人選びの基準がもてるようになるでしょう。

2018年における大阪府の薬剤師の年収は510.1万円（全国第33位）です。薬剤師の平均年収である約543万円と比べると低い数字となっています。

また近隣の県との平均年収を比較すると以下のようになります。

都道府県名	平均年収
大阪府	510.1万円
兵庫県	574.6万円
京都府	484.4万円
奈良県	777.3万円

※出典：厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」

近隣の県と比較しても大阪府の平均年収は低いといえます。

大阪府は薬剤師の割合が多い

大阪府の薬剤師の平均年収が低い理由は、人口当たりの薬剤師の割合が多い点にあります。

	大阪府平均	全国平均
平均年収	510.1万円	543万円
人口10万人当たりの薬剤師人数	197.1人	172.00人

上の表を見てもわかるように、大阪府は人口10万人当たりの薬剤師が全国平均より多くなっています。

これには大阪や大阪周辺には薬学部のある大学が多いことが影響しているといえます。

• 大阪大学
• 近畿大学
• 大阪薬科大学
• 摂南大学
• 大阪大谷大学

全国に薬学部のある大学は73校（平成29年4月現在）あることを考えると、大阪に薬剤師の割合が多いのも理解できますね。

このように、大阪には薬剤師が多いので、求人を募集する側が年収を上げなくても人が集まってくるのです。

また給与の条件が比較的低い都市部に職場が集中しているため、平均年収が低くなっていると考えられます。なるべく高い給与で働きたい方は地方部の求人までよく探すようにしましょう。

地方部に行けば年収は高い？

大阪府の薬剤師の平均年収は全国平均より低いとお伝えしましたが、大阪府の全ての地域に当てはまるわけではありません。

大阪府の求人情報比較

大阪府の薬剤師求人を一部「都市部」「地方部」に分けて紹介します。

「マイナビ薬剤師」で求人検索をしたところ、おおよそ以下のようになりました。

市区町村	求人情報掲載の年収
大阪市	250～450万円程度
泉佐野市	400～600万円程度

※2020年8月の一例です

実際の求人の例を見ていきます。

大阪府都市部の薬剤師求人

都市部の薬剤師求人は以下のようなものがあります。都市部は薬剤師が比較的集まりやすいため、給与などの条件が地方部と比べて若干低く設定されています。

大阪府地方部の薬剤師求人

地方部の薬剤師求人は都市部に比べて給与などの条件が良いことが多いでしょう。都市部と比べて薬剤師の数が足りないため、条件を良くして応募を増やしたいからです。

なるべく給与が高いなど、条件の良い職場で働きたいと考えている薬剤師は地方部の求人も探してみることをおすすめします。

このように、同じ大阪府内でも、地域によって年収は異なります。

人口のわりに勤務先が多い地域はねらい目？

全ての地域の年収はご紹介できませんが、年収の高い地域を見つけるためのヒントならあります。

下の表は、地域別の病院・調剤薬局・ドラッグストアの数です。
人口に対して勤務先が多い地域は、高めの年収で設定されている可能性が高いです。

	人口(人)	病院数(軒)	薬局数(軒)	ドラッグストア(軒)
大阪市合計	2,733,988	198	1.709	386
大阪市阿倍野区	110,832	7	77	17
大阪市旭区	90,217	7	51	8
大阪市港区	81,101	4	42	9
大阪市此花区	66,127	3	25	3
大阪市住吉区	153,021	10	104	18
大阪市住之江区	121,230	4	65	16
大阪市城東区	170,954	9	87	16
大阪市生野区	127,287	17	92	13
大阪市西区	102,100	8	61	12
大阪市西成区	105,638	11	87	10
大阪市西淀川区	97,683	5	53	13
大阪市大正区	64,750	3	34	6
大阪市中央区	103,590	7	121	87
大阪市鶴見区	113,116	7	46	14
大阪市天王寺区	78,616	10	75	16
大阪市都島区	105,395	9	67	15
大阪市東住吉区	131,338	7	70	7
大阪市東成区	84,249	9	70	6
大阪市東淀川区	172,783	4	76	10
大阪市福島区	77,591	6	55	3
大阪市平野区	195,730	10	107	25
大阪市北区	131,242	8	109	39
大阪市淀川区	97,683	7	88	14
大阪市浪速区	69,704	4	47	9
堺市合計	833,559	44	392	80
堺市堺区	146,719	10	83	17
堺市西区	137,854	7	75	9
堺市中区	122,707	8	56	10
堺市東区	86,333	2	33	9
堺市南区	141,854	4	50	11
堺市美原区	38,455	2	13	4
堺市北区	159,637	11	82	20
東大阪市	487,772	22	225	50
豊中市	408,518	20	171	35
枚方市	400,038	25	180	37
吹田市	373,978	16	151	34
高槻市	351,019	19	170	35
茨木市	282,705	16	129	26
八尾市	265,908	12	105	33
寝屋川市	231,189	14	104	29
岸和田市	193,615	17	92	24
和泉市	185,790	14	68	25
守口市	143,785	7	72	16
箕面市	138,373	10	67	17
門真市	121,321	5	66	18
大東市	120,138	5	48	14
松原市	119,225	6	55	13
羽曳野市	110,742	7	43	13
富田林市	110,698	7	47	8
河内長野市	104,031	8	50	10
池田市	103,600	3	48	6
泉佐野市	100,287	15	52	13
摂津市	86,584	4	31	7
貝塚市	85,900	9	34	8
交野市	77,588	2	31	7
泉大津市	74,421	4	40	8
柏原市	68,644	3	31	5
藤井寺市	64,384	4	38	5
泉南市	61,457	7	13	5
大阪狭山市	58,691	7	24	5
高石市	57,617	5	31	6
四條畷市	55,637	3	18	7
阪南市	53,600	3	21	3
島本町	31,774	1	16	-
豊能町	19,227	0	6	-
忠岡町忠岡東	17,066	0	4	-
岬町	15,506	1	5	2
河南町	15,484	0	5	2
太子町	13,276	0	4	-
田尻町	8,479	0	4	7

大阪府での転職を成功させるには？

ここまで地域ごとにどのような特徴をもっているのかについて説明しました。

年収はもちろん、せっかく転職するなら今よりよい条件で働きたいですよね。

転職を成功させるには2つのポイントを押さえておきましょう。

• 求人が増える時期を狙う
• 転職エージェントを利用する

1. 求人が増える時期を狙う

薬剤師の求人は時期によって求人数が変わってきます。

薬剤師求人が多くなる時期について、「調剤薬局」「ドラッグストア」「病院」「企業」で分けて紹介します。

4月はどの職場でも3月を区切りに退職をする薬剤師が多く、人員の補充をするため、求人が多くなる傾向があります。

加えて調剤薬局やドラッグストアは7、8月で退職する薬剤師も多く、4月同様に9月にも求人が増加する傾向があります。

時間に余裕のある方は、自分の希望する職場の求人がもっとも多くなる時期に備えて準備することで、転職を成功しやすくできるでしょう。

職場	求人が多い時期
調剤薬局	4月/9月
ドラッグストア	4月/9月
病院	4月
企業	4月

2. 転職エージェントを利用する

年収の高いところや転職の時期がわかったとしても、自分で求人を探して一つの職場に絞るのは時間も労力もかかります。

そこでおすすめなのが薬剤師転職エージェントの利用です。

転職エージェントを利用するメリットは以下の2つです。

• 転職後のミスマッチを防げる
• 非公開求人を紹介してくれる

転職エージェントは実際に求人を出している企業や医療機関に訪問しているので、「人間関係」や「職場の雰囲気」などを肌で感じています。それを求職者に事前に教えてくれるため、転職後のミスマッチを防ぐことが可能です。

また転職エージェントはそれぞれ通常の求人よりも条件のいい「非公開求人」を保有しています。

薬剤師が足りない地域はもちろん、薬剤師が充足している地域であっても好条件の求人を紹介してもらえる場合があります。

おすすめの転職エージェント3選

上記で転職サイト利用のメリットを紹介しましたが、どの転職エージェントでもよいわけではありません。

大阪府での転職に最適な転職エージェントを探すには、「大阪府の求人数」「大阪府周辺に支店があるか」「サポートが充実しているか」の3つのポイントで比較しましょう。

大阪府周辺に支店がある場合、地方部であってもエージェントが求人を募集している勤務地に訪問し、より詳しい職場の雰囲気や地域特性を把握しているでしょう。

「A薬局は車がないと通勤が難しいです」
「実はB薬局の人間関係は…」

このような求職者が欲しい情報は支店があるからこそ教えてもらえるのです。上記を踏まえて、大手転職サイトを比較してみましょう。

おすすめの転職サイト	大阪府の求人数	周辺の支店	フォロー充実度
マイナビ薬剤師	5,268件	大阪支店	◎
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ファルマスタッフ	4,896件	大阪支店	○
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転職の際に確認しておきたい2つのポイント

求人票の情報のみで判断をしてしまうと、転職後のミスマッチが起きる可能性が高いので注意が必要です。下記で転職する際に必ず確認しておくべき項目2つを紹介します。

• 通勤手段・時間
• 職場の人間関係

1. 通勤手段・時間

大阪府に限らず異なる都道府県に転職する場合、通勤の手段と通勤にかかる時間を確認しておくとよいでしょう。あまりにも不便な場所だと通勤に苦労してしまう可能性が高いためです。

意外と盲点なのが、通勤手段です。地域によっては通勤に徒歩・電車ではなく車を使う場合や、電車の本数が1時間に1本しかない場合など、交通の充実度は大きく変わります。

通勤時間だけでなくどの交通手段を利用するのかまで確認するようにしましょう。

2. 職場の人間関係

患者層と同様、住んでいる地域が違うと職場の雰囲気も異なります。違う都道府県に転職をする際に、「職場の雰囲気と合わない…」というケースが多発しています。

しかし求人の情報や企業のHPでは良いことしか書いていないことが多く、インターネットを利用して自分で調査するには限界があります。

職場の人間関係や職場の雰囲気を把握するために、「職場見学」をさせてもらうことをおすすめします。

実際に自分の目で見て確かめることで、働くイメージもわきます。今住んでいる地域から遠い職場であっても転職前に一度は職場見学に行ってみると失敗を防ぐことができるでしょう。

【コラム】薬剤師が異なる都道府県に転職する際のアドバイス

最後に、府外から大阪府へ転職を考えている方に向けて、都道府県を変えて転職をする際に気をつけたいポイントをまとめました。

転職をしたら、保険薬剤師登録の変更をする

都道府県をまたいで転職をした場合、保険薬剤師の変更手続きが必要になります。30日以内に届け出を出しましょう。

転職先は引っ越しをする前に決めておくのがベター

引っ越しをしてから仕事を探すとブランク期間が生まれてしまいます。できれば引っ越しをする前に職場を決めておきましょう。余裕をもって求人を探すことでより転職を成功させやすくなるでしょう。

引っ越しが多い場合はパート・派遣という働き方もあり

例えば家族の転勤などで働く地域が頻繁に変わる方や、短期間のみの働きたいといった場合は正社員ではなく、派遣やパートの働き方の選択肢をもって転職活動をするのもよいでしょう。

一度正社員になってしまうと、退職手続きなどを逐一行う必要がありますが、派遣やパートであれば必要な手続きは少なくて済むでしょう。

派遣の求人も通常の求人と同様に、大阪市など都市部だと時給が比較的低い場合が多く、地方部の派遣求人の方が時給が高く設定されている場合が多いです。

しかし地方部に行くほど求人の数は少なくなっていくため、応募倍率も高くなる場合があり早めに応募することをおすすめします。

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