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実体験で語る!新卒薬剤師の初任給と最初の3年で意識すべき4つの点

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私は現在調剤薬局にて管理薬剤師をしています。過去には金融関係の営業、製薬会社の営業を経験しており、2回の転職を経て現在の職に就きました。いくつかの業種を経験してみると、薬剤師の業界がいかに特殊なものなのかがわかるようになります

それはいい意味も悪い意味も含めてです。外の世界を経験しているからこそ、「もっとこうしたらいいのに」と思うこともあります。今回は、新卒で働く薬剤師を見て日々感じていること、今後一人前になるためのアドバイスについてまとめてみました

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この記事に書いてあること

新卒薬剤師の初任給は?

薬剤師と一口にいっても、その職場は調剤薬局やドラッグストア、病院、製薬会社とさまざまです。当然、職場によって給料もばらばらです。自分の初任給が平均と比べてどうなのか、改めて確認してみましょう。

平均初任給 平均年収
調剤薬局 22万~35万円 350万~400万円
ドラッグストア 30万円 350万~450万円
病院 20万~25万円 300万~350万円
製薬会社 22万円 300万~350万円

※2023年10月時点ココファーマ調べ

〔調剤薬局〕

調剤薬局の薬剤師の平均初任給は月収22万~35万円、年収は350万~400万円といわれています。管理薬剤師などの立場になると、500万~600万円の年収となりますが、それ以上はあまり上がらないので、初任給は高いが昇給の少ない業界といえます

〔ドラッグストア〕

ドラッグストアの薬剤師の平均初任給は月収30万円、年収は350万~450万円といわれています。これに薬剤師手当がつくこともあります。経験を積めば店長やエリアマネージャーなどの役職に就くことができ、調剤薬局より昇給は期待できます

〔病院〕

病院薬剤師の平均初任給は月収20万~25万円、年収は300万~350万円といわれています。仕事内容の割に給料は低い場合が多く、特に小さい病院の薬剤師ではあまり昇給も期待できません

〔製薬会社〕

製薬会社で働いている薬剤師の平均初任給は月収22万円、年収は300万~350万円といわれています。初任給は低めですが、昇給の幅は大きく、特にMRは営業成績に応じて大幅な昇給、賞与アップの可能性もあります。生涯年収としてはもっとも高くなる職場です

新卒薬剤師が一人前になるために気をつけるべきポイント4点

どの職場でも、昇給して高い給料をもらうためには、新人のうちから高い意識をもって仕事をしていくことが大切です。新卒として仕事をするうえで、特に意識するべきポイントを4点まとめてみました。

  • 研修期間のうちにわからないことは積極的にきく
  • 薬剤師としてのキャリアビジョンを立てる
  • 薬剤師は評価されにくい
  • 合わない職場は転職すべき?

研修期間のうちにわからないことは積極的にきく

どれだけ大学で知識を身につけても、実際現場に立ってみるとわからないことだらけだと思います

服薬指導などのコミュニケーションが必要な業務は、経験を積まなければうまくなりません。

特に忙しい店舗に配属されると、流れについていくのに必死で、わからないことがあっても後回しにしてしまうことがあります。

しかし、月日がたつにつれ、基礎的な質問はしづらくなっていきます。初めのうちはどれだけ質問しても構いませんので、わからないことがあれば周りにきく習慣をつけましょう

調剤薬局やドラッグストアでは全体での研修が少なく、店舗でのOJTで経験を積んでいくことが多いのが特徴です。人によってはこちらからきかないといっこうに教えてくれないケースもありますので、積極的に質問するように心がけましょう

「まだ入ったばかりだから」と無条件でいろいろと教えてもらえるのは、初めの2~3年までです。その後は一人前の戦力として見られ、ゆくゆくは後輩に教える立場になっていきます。そのときになって苦労することのないように、「若さ」を最大限に利用して経験を積むようにしましょう。

薬剤師としてのキャリアビジョンを立てる

薬剤師の中には、特に目標もなく何となく薬剤師になった、という人も少なくありません。そのような薬剤師は、日々の業務に対しても意識の低い人が多いように思います。

残念なことに、薬剤師の業界はそんな意識の低い人でもそれなりにやっていけてしまうところです。出世したくない、成長もしなくていいと考える人は、それでもいいかもしれません。

しかし、将来何か目標ができたときに、それまでの努力、経験の蓄積がなければその目標を達成できないこともあります。そうならないために、自分なりのキャリアビジョンをできるだけ早くつくっておくことが大切です

キャリアビジョンは、いくつか明確なゴールを設定できれば理想的です。

しかし、明確なビジョンが思い浮かばない人は、漠然としたものでも構いません。この分野でスペシャリストになりたい、こんな立場の人間になりたいなど、身近な先輩を目標にするのもいいと思います

例えば、3年目までに管理薬剤師になりたい、というプランを立てたとしたら、それを達成するために今の自分に何が足りないか、何を学んでいけばいいのかが見えてくると思います。ただ日々の業務をこなしていくだけではなく、目的をもって取り組むことが大切です。

薬剤師は評価されにくい

先ほど、調剤薬局などの薬剤師の職場では他の業種に比べて昇給しづらいという話をしました。それは、課長、部長といった一般的な管理職のポジションが少ないからという理由もありますが、そもそも薬剤師という仕事が数字として評価されにくい仕事であるということも理由の一つだと思っています。

私がそれまでに経験してきた営業職では、営業成果という目に見える評価対象がありましたので、「成果を上げて昇給する」という明確な目標を立てることができ、それが仕事のモチベーションにもつながっていました。しかし、薬剤師にはそういった数値化された評価というものはありません。

私の薬局では、あいまいな基準ですが「どれだけ会社に貢献したか」というものが評価基準となっています。

例えば、

  • 人手の足りていない薬局(日曜日開局の店舗やへき地の店舗)のシフトに積極的に参加した
  • 店舗の調剤報酬を上げ、収益をアップさせた
  • 薬局のM&A案件や、新規開業の案件を開拓した

などです。

これは、どの薬局でも同じような評価をしているのではないでしょうか。そして、大事なのは自分からその成果をアピールしていく必要があるということです。「他の人よりどれだけがんばったか」というのが見えづらい分、積極的に人事にアピールをしていくことが、評価を上げるポイントになります。

合わない職場は転職すべき?

実際に働いてみると、「この会社は自分に合わない」と感じて転職を考えている人もいるかもしれません。自分の可能性を広げるために、転職は選択肢の一つとして考えるべきですが、しかし安易にしていいものでもありません。

転職は、大きく二つに分類されます。「ポジティブな転職」と「ネガティブな転職」です。「ポジティブな転職」、つまり「今の職場ではできないことをやりたい」というような前向きな転職をする人は、転職後もモチベーションを高く保ったまま仕事をすることができますので、うまくいくケースが多いです。

しかし、「今の職場のここが嫌だから転職したい」というように、「ネガティブな転職」をする人は、転職の際に注意しなければ新しい職場でも不満が出て、また転職をしてしまう恐れがあります。

後ろ向きな理由で転職を考えている人は、まず本当に転職する必要があるのかを考えます。例えば「新人のうちからいろいろな業務を押し付けられて嫌だ」という人は、その分「他の新人よりもたくさんの経験ができている」とも考えられます。

どうしても耐えられないという人は転職した方がいいですが、一人前になるまでがんばってから転職するという選択肢も考えてみてください。そこで経験したものは、必ず次の職場でも活かされるからです。

そして実際に転職活動をする際は、この条件は絶対譲れないが、この条件はここまで妥協できる、という線引きをしっかりさせておくことが大切です。例えば「拘束時間の短い職場で働きたい」と希望して、他の条件をまったく考えずに転職をしてしまうと、今度は給料や人間関係など、別の不満が出てきてしまうかもしれません。それぞれの条件について、自分なりの基準をもっておきましょう。

新卒薬剤師は入社3年が勝負

自分のキャリアは、新卒で働き始めてから「最初の3年で決まる」とよくいわれます。それほど、大きな差がつく大事な時期です。なあなあで働くのではなく、しっかりと自分の将来を考えて、仕事に取り組むようにしましょう

入社前によくある質問

Q

薬局勤務でも福利厚生は充実していますか?

A

企業によりさまざまですが、共通していえるのは、正社員でも原則として週休2日制で、さまざまな給与昇給制度があります

Q

地域によって薬剤師の待遇が違うのですか?

A

高齢者が多く、薬剤師の少ない地方の勤務地の方が年収が高い傾向があります。

Q

薬局の中でおすすめの就職先はどこですか?

A

手取りが良いという意味ですと、以下の大手調剤薬局チェーンがおすすめです
求人採用募集をしている大手調剤薬局チェーン
・スギ薬局(スギホールディングス)
・アイセイ薬局(アイセイ薬局グループ)
・さくら薬局(クラフト株式会社)

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